溶出試験装置　専用洗浄装 DissoClean Mark R1, Mark2 Mark3

ユニフレックスの溶出試験洗浄機 DissoClean Mark R1は世界最小のシングルノズル洗浄機です。

　基本的設計思想は、①可能な限り既存部品を使う、②必要最小限の要素に限定。③簡便な操作性の3点に集約してデザインしました。

実は,原点にあったのは台湾出身の天才的なエンジニアの開発法に由来しています。

彼は米国の一流大学に留学して米国の最大手電子工場の工場長に26歳でなったそうです。

ある日ハリウッドから来客があり、３Dのアクション映画を創りたいので超高速グラフィックCPUを作ってくれとの依頼がありました。考えた結果、新規にこれを創ると数百億円が必要で4-5年かかるとの結論でした。この若い工場長は、「今工場内にある既存のCPUを組み合わせると20分の１ほどの予算で、半年くらいで出来る。しかし要求実現度は７０％程で３０％は諦めてもらうことになる。」と伝えました。それを聞いてハリウッドの映画製作者はその７０％を受け入れ、完成させた映画が「アバター」だったのです。

この話は私に深刻な事実を思い出させました。それは、あれほど栄えた日本のセミコン産業が韓国・台湾・中国へすべて移ってしまった事実です。私も日本人として分かるのですが、日本人の完全主義は全てを原型から作り直さないと気が済まないというプライドが在ります。優秀な人ほどこれが強く、全く新しい物を作る事を要求します。しかし今のインフラは高度で、見方を変えれば部品の供給産業が短時間で高度なものを提供してくれる時代です。

このセミコン産業の崩壊の裏には、広い視野でこだわりを捨てた着想の天才が必要なのだろうと思いながら設計製作をしました。小さな洗浄機ですが、その思いを込めて作ったものです。

Mark2の3チャンネルノズルは、ある大手製剤研究室で『6個同時に洗えないか』と注文があり、またMark３はヨーロッパの在る国で、『浄水の加圧水が出る蛇口に直結してほしい』と依頼があり、考え付いた新発想です。家具型で固定すると、あらゆるタンクの扱いがいらなくなって大きな効率を発揮します。日本以外に、イギリス、アイルランド、フランス、スイス、デンマーク、スウェーデン、ハンガリー、インド、韓国、台湾、インドネシア、シンガポール、ブラジル、カナダ等に販売実績が在ります。